雨が降る前は必ず腰が痛むんです・・・・・
湿気の多い日には痛みが増す気がする。。。。
このように話す方は多いと思いますし、そんな話を聞いたことがある人もいると思います。
天候が腰痛の主な原因になるとは思えませんが、悪化させる一つの原因になるかもしれません。
雨の日に痛みが増える理由
ではなぜこのように言われるのでしょうか?
原理としては、低気圧が交感神経に影響し、痛みが起こるためとするものです。
気圧が低下すると、交感神経が興奮し、交感神経が興奮すると、アドレナリンが多量に分泌し、血圧と心拍が上昇します。
その結果、血管がキュッと閉まり、血流が低下して、体内が酸素不足になり痛みが増強するのではないかと考えられています。
しかし、自然界の複雑で短時間に変動する気圧と人間の反応をそのまま当てはめるのはどうでしょう?
高い所に行くと痛みが増える?
気圧の参考として以下のことが考えられます。
一般的に、高いところにいくと気圧が低くなると言われています。
気圧は10m上がるごとに1hpa(ヘクトパスカル)下がると言われています。
高さ100メートルの場所に行くと気圧が10hpa下がる計算です。
しかし、雨の日は、気圧が平均10hpa程度下がると言われています。
ということは、、、雨の日の地上は、100mの高さの場所と気圧が変わらないことになります。
ビルの屋上までエレベーターで上に行ったとしましょう。
屋上にたどり着いた瞬間、腰や膝は痛くなりますか?
おそらく屋上に行ったからといって痛みが増えない方が多いと思います。
逆に眺めがいいから痛みが減るかもしれません。
また、海外の論文では以下のようなことが書かれています。
ハーバード大学医学大学院の准教授でリウマチの臨床主任であるロバート・シュメアリングは
関節の痛みが強くなることと、雨の日の関連性を示す証拠はない
と説明しています。
これは、1100万人のデータに基づいており、雨の日に診察に訪れた200万人とそれ以外の日に訪れた900万人のデータを分析したところ、雨の日に痛みが強くなるという関連性は見つからず、さらには雨以外の日の方が痛みが強くなったと診察に来た人が多いとしている。
さらに、2014年にオーストラリアで実施された調査では、「雨・気温・温度・気圧と腰痛には関連性がない」ことがわかっています。
これらのことから、腰痛というものは「その人の思い込み」が大きく影響してくるものだと考えます。
頭の中で勝手に
雨の日はよく痛むって聞くから、、、なんか痛い気がする。。。
と自然と思うことがあると思います。
腰痛が生じると神経が過敏になり、痛みが小さくても大きく感じる傾向があります。
ネガティブな考えはどんどん負のループとなっていくので、気持ちの切り替えやリフレッシュが行えるようにしていきましょう。
結論
天気は腰痛に影響する・影響しないという両方の報告があり、専門家の間でも結論は出ていません。
なので「もしかしたら関連があるかもしれないし、ないかもしれない」。
どちらかというと気持ちの問題が大きいのかもしれません。