マメ知識

運動すると腰痛が減るの?

腰痛の対応として、

腰痛になったらまずは安静に!

まずは適度に運動しましょう!!

腰痛の治療法にはいろいろな意見があると思いますが、答えはあるのでしょうか。

1990 年代後半までは、「腰痛はゆっくり休んだ方がいい」というアドバイスが一般的な治療法でした。

 

しかし、2000 年代は、長期間の安静は筋力低下や身体機能の低下につながる可能性があるため、有害であることが明らかになりました。

以下に解説していきます。

腰痛が起こったら安静にしたらいいの?運動したらいいの?

2010年に報告された、16歳から80歳の急性腰痛(痛くなって6週未満)の方を対象とした研究があります。

それぞれの対象者を2群に分けて、一方には①安静しておく指示、もう一方には②いつも通り生活してもらう指示の2つの指示を与えました。

その結果、

結果

安静にしておく指示を出した方よりも、いつも通り生活してもらった方が、痛みが軽減し身体機能の改善もわずかにあった

とのことでした。

しかし、足にしびれがある腰痛には安静にしていてもいつも通り生活しても痛みの軽減に差はなかったとのことです。

足にしびれがある腰痛の場合と、しびれが無い腰痛と分けて考えないといけないということですね。

しびれが無い方はいつも通りの生活を続けましょう。

どのくらい運動したらいいの?

ここで誤解しないでほしいのが、痛くて動けない場合に「無理してでも普段通りの生活をしろ」と言う意味ではありません。

痛みを我慢しながら仕事や家事を続ければ、さらに痛みが増すようなことになるかもしれません。

痛みの出ない範囲での運動や、耐えられる範囲で無理のない生活をすることが、結果として腰痛改善につながると考えます。

まずは痛みのない範囲で、【基本的な運動】と【オーダーメイドの運動】を行っていきましょう!!!

どうしても痛い場合はどうしたらいいの?

しかし、どうしても痛み強い場合は、安静にしないとどうしようもない時があると思います。

そのような場合はどのようにしたらいいのでしょうか?

1995年に発表された有名な論文があります。

その論文では「2日を超えるベッド上安静は行うべきでない」ということが書かれています。

なので、痛くてどうしようもない場合は2日間は安静にして様子を見るべきだと考えます。

それでも痛い場合は病院受診を行ったほうがいいかもしれません。

結論

腰痛があっても、できる範囲で運動を行いましょう。

痛みが強い場合は無理せず2日程度休みましょう。

参考文献

Dahm KT,et al. Advice to rest in bed versus advice to stay active for acute low‐back pain and sciatica.Cochrane Database of Systematic Reviews 2010

Malmivaara A,et al.The Treatment of Acute Low Back Pain — Bed Rest, Exercises, or Ordinary Activity? NEJM 1995