牽引療法とは
よく病院や整骨院で腰を引っ張っている場面を見ると思います。
そもそも牽引療法(腰を引っ張る治療)とは、背骨を上下に引っ張り、腰椎の圧迫を軽くして腰痛を軽減する目的で行われています。
腰を引っ張ることで、筋肉の緊張の軽減、椎間板内圧の減少などの効果があると言われていました。
では、実際に効果はあるのでしょうか?
ある有名な研究があります。
腰痛持ちの2762人を対象とした研究で、腰を引っ張ると腰痛が減ったのか?
を調べたものです。
結果は・・・
結果
短期的には痛みが減ったが、長期的には効果が無いことが分かった。
また、イギリスの報告では、
結果
牽引療法に関しては、治療効果が無いことが証明されている
と書かれています。
単純に考えても、椎間板の変性によって低くなった身長を元の状態に戻そうとしたり、曲がった腰を改善させるには相当な力が必要になるはずです。
しかし、患者さん本人が牽引後に気持ちよく感じる場合であれば継続していいと思います。
しかし、効果が無いと感じたらすぐに中止し、運動や無理のない範囲で日常生活を行う方が効果的だと考えます。
結論
牽引療法で痛みが減っていれば継続してください。
効果が無い方は、運動や無理のない範囲で生活を行って下さい。
腰痛に効果的な方法は?

運動すると腰痛が減るの?
腰痛の対応として、
腰痛になったらまずは安静に!
まずは適度に運動しましょう!!
腰痛の治療...
引用文献
Wegner I, et al. Traction for low-back pain with or without sciatica. Cochrane Database Syst Rev. 2013
Low back pain and sciatica in over 16s: assessment and management.NICE guideline 2016